看護師が知っておきたい脂質ガイド

脂質のミセル化

脂質は、ミセル形成によって、吸収や運搬がスムーズになります。

 

脂質は、疎水性という性質のため、そのままの形では体内への吸収や、
血漿中での運搬が難しい状態にあります。

 

例えば、水中で油分をかき混ぜようとしても、
時間が経つにつれて油同士が融合してしまうことは日常的にもよく見かけ増す。

 

そこで、体内では、水(体液)と油(脂質)の仲介をしてくれる物質が必要です。
その仲介役となる物質が、リン脂質をはじめとする両親媒性の物質です。

 

両親媒性物資は、疎水部分を脂質のほうに向けてこれを球状に取り囲み、
親水部分を表面に向けて水溶性を高めていきます。
これが「ミセル形成」です。

 

ミセル形成によって、脂質は少量ずつですが、各ミセル粒子内にとじこめられ、
融合する機会を失います。
この原理は、洗剤などに用いられる界面活性剤と同じです。

 

食べ物に含まれている脂質が消化され、吸収されて、
体内で運搬される一連の過程において初めて経験する主要なミセル化とは、
「中性脂肪が消化を受けたのちに胆汁酸が取り囲み、吸収を容易にする」という局面です。

 

このときの胆汁酸も、コレステロールを原料とする両親媒性の物質です。